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“多国籍の学び舎”生活 

美しいアメリカの街で感じたこと、 学んだことを記録していきます。

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従属理論(Dependency Theory)

どこだったか忘れたけれど、あるアフリカの国家元首がニュースで
話していました。

「ヨーロッパ諸国はわれわれの国で1ポンド1ドルでコーヒー豆を買い、
またはわれわれの労働力を使って生産し、ヨーロッパ本国で製品化
して10ドルの製品にしてわれわれに売っている。
これでは、アフリカ諸国はヨーロッパにコーヒー豆1ポンドあたり9ドル
寄付しているようなものだ。1ドルの安い生産賃金のもと貧困から
抜けられない生活をしているわれわれの国民が、ヨーロッパの富を
支えているのだ」

この発言は、第三世界の低開発は彼らを支配する先進国に原因が
あるとした従属理論の主張を端的にあらわしています。これは、
1960年代にラテンアメリカ・カリブ経済委員会で提唱された理論である
といわれており、マルクス主義またはネオマルクス主義の影響を
うけています。

気持ちはわかります。事実だと思います。
でもね、人のせいにしてたら抜けられないと思うのだよ。

われわれが貧しいのはヨーロッパと植民地化された歴史のせいだ
というのはそうだけれど、そういって相手を非難しても始まらない。

最悪なのは、その従属理論を利用してより援助金を増やそうし、
そうすることによって結果的にその国と人材の活力や競争力が
なくなってしまうことです。(増やした援助金を適した投資にまわせ
ればいいのだけれど、残念ながらそういったケースよりも、汚職や
軍事物資購入に使われるケースばかり目立ってしまっていると思う)

従属理論を主張する国が9ドル分の利権を得て、製品化のマネジメントを
しても、少なくとも最初の数十年間はきちんとマネジメントができなかったり、
マーケティングに失敗したり、機械のメンテナンスができなかったりと
問題は続出するだろうと予想されます。

それは、ヨーロッパ側が1ポンド9ドル利益の利権を離さない格好の
理由となります。今西欧が握る富をアフリカの最貧国が手にするのは、
相当な難関だと思います。それに儲かる仕組みをつくって富を得るだけの
競争力とペテンがある国や企業が、それを手離すとは思えません。

それに勝つためには一歩も二歩も先を見通し、最貧国内部でも協力しな
ければなりません。でも、歴史的に見て、搾取されていた側にリソースへの
アクセス権がまわると、今度は搾取する側にまわることも多く、経済活動の
中で協力し合う土壌が育ちにくいため前途は多難に見えます。
(DVを受けた経験のある子どもは親になった時DVを繰り返しがちというのと似た構造)

それでも、この理論の言うように「従属を断ち切る」を果たそうとするなら、
ヨーロッパのクオリティを越える製品をつくり、団結してマネジメントの質を
上げ、人材を育て、知恵を振り絞って、競争力をつける必要があります。

これまでの歴史から見ると、これらは300年くらいの平和な期間と十分な
教育ののちに達成されるんじゃないかと予想されます。
極論、しばらくは、鎖国もありだと思います。

従属理論は、経済学が政治学に対して優位性を保っている一つの例とも
言われています。でもこれ、私には、正しいけど誤解されやすく恨みも
募らせるし救いもあんまりない、性格の悪めな理論に見えてしまいます。

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