FC2ブログ

“多国籍の学び舎”生活 

美しいアメリカの街で感じたこと、 学んだことを記録していきます。

Entries

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

アンチ・ウォルマートなアメリカ人達

“世界最大の小売業”としてその名を馳せ、創業者サム・ウォルトンの一族を
“世界で最も金持ち”にした(1980年代後半)ウォルマート。

日本に進出したのは、確か2002年か2003年だったけ。
人材広告営業マンの駆け出しとして新規顧客獲得に走り回っていた頃でした。
当時の上司が「世界最大の小売業の上陸だぞ、人材ニーズはごろごろある
はず、商談をとりに行け!!」と興奮気味に話していたのが印象的でした。

※ちなみにウォルマートの売り上げと利益の伸びのグラフはこちら。
こんなに順調で美しい右肩上がりは最近なかなかお目にかかれません。
walmart 売り上げ

私も米国に来たとき「これがその本場のウォルマートかぁ」と早速見物に。
確かに、近所のスーパーよりも全然安い。本当に安い。家具など特に、
見るからに「安かろ悪かろ」でしたが、他と全然違う値段で売られています。

例えば、8GBのUSBが、スーパーでは29ドル、ウォルマートで11ドル。
水着はスポーツショップだと39ドル~なのが、ウォルマートだと9ドル~。
そして何でもあります。

それからしばらくして、学生たちが50人くらいで集まって、地域の情報を
交換しているときに、ある留学生が「ウォルマートに連れて行って欲しい」と
言ったことがあります。

日用品を安く買い揃える上で、車を所有している友達をつくってウォルマートへ
連れて行ってもらうのは各国からきた留学生達にとって、最初の一歩です。

その時のアメリカ人のクラスメートの反応は興味深いものでした。
憮然とした顔で、「必要であればいつでも連れていくよ。でも自分は絶対に
ウォルマートでは買い物しない。自分はウォルマートをボイコットしている。
君にも買ってほしくない。」と断固とした口調で言い切り、他のアメリカ人達が
私も私もとその意見に賛成し、30ヶ国から来た留学生がポカンとする、という
場面がありました。

クラスメート達は「フェアトレードじゃないと絶対ものは買わない」という
ような人たちだったのですが、ウォルマートも彼らにとってボイコット
すべき対象とのことでした。

その理由は以下のとおり。

* 従業員が会社に対して起こす訴訟は年間7000件。(多すぎ。2004年当時)
* 従業員はフルタイムで働いても生活保障に頼らざるを得ない低賃金
* 実質的に意味のない保険制度
* 地元経済の弱体化(キャッシュフローが地元に還元されない)
* 開発途上国や中国での低賃金労働による搾取(日給2ドルで18時間労働)
* 途上国での児童労働の疑い

※米国人の同社に対する悪い企業イメージの理由は2005年に劇場公開されて
話題を呼んだドキュメンタリー映画「Wal★Mart High cost of low price」
によく表現されています。

walmart-large.jpg


そんなわけで、ウォルマートは米国の、特にリベラル派と知識層に嫌われて
いるようです。また、「ウォルマートで売っているような服を着ている奴」という
表現の悪口なども何かの雑誌で見かけました。

人材マネジメントのクラスでも、従業員の心をつかめないマネジメントの例として
(ひどい扱いだ)教科書に出ていたくらいです。

そんなアメリカ人達の反応を見ながらも、それでも顧客をつかみ、売り上げを
上げ続けるこの会社に「毎日のように会社に対して従業員から訴訟が起こる
ような会社で、従業員のロイヤリティがなくても業績を上げるような強力な
マネジメントと仕組を実際に作り上げるのは本当に凄まじいことだ」と感心した
ものでした。並大抵の精神力ではできないことであり、それが出来るからこそ
豪腕経営者たる所以なのしょう。

クラスメートの目を気にしつつ、どんな商品が流通しいくらで棚に並べられて
いるかの興味から、たまにウォルマートに行っていました。

今思うと、ウォルマートが店舗の人材にお金を使うなんてことありえなさ
そうってカンが働くのですが、新人時代はそんなことは分かりませんでした。
やっぱり結局、R社で日本上陸したウォルマートとの取引がもらえた営業マン
はいなかった模様です。
そして、「仕組みだけでまわすマネジメント」は日本人の顧客心理をつかみ
きれなかったようで、最近では日本では話題にも上らなくなりました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

お腹を下して寝ていた間、何もすることがなかったので、ホテルにあった他の旅行者が置いていった本を読んでいました。そのうちのひとつが、この「価格破壊」。結構古い本ですが、日本を舞台に、顧客の「安くいい物を」という要望にこたえ続け、問屋とメーカーの圧力に抗しながら小売店を大きくしていく戦争帰りの経営者の小説です。何となく、お会いしたことのあるいくつかの会社の経営者の顔が重なりました。
小説として読みやすいし、Rの後輩で価格重視型・問屋ナカヌキ型の小売店を持っている企業を担当している若手には読んでおいて欲しい本かな。
kakaku.jpg

それで、小売の話→そういえば世界最大の小売業ウォルマートについて
書いたなーとふと思い出したのでした。

*Comment

Comment_form

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

*Trackback

トラックバックURL
http://diversifying.blog5.fc2.com/tb.php/154-8102f606

Menu

検索フォーム

プロフィール

Suzuka.K

Author:Suzuka.K
mail:suzuka0712@gmail.com

最新記事

カレンダー

06 | 2019/07 | 08
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -

FC2カウンター

QRコード

QRコード

ブログランキング

FC2Blog Ranking

応援したい時、ぽちっとな。

ブロとも申請フォーム

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。