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“多国籍の学び舎”生活 

美しいアメリカの街で感じたこと、 学んだことを記録していきます。

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ぼちぼちと訪問中―Participatory Development Center

こちらにいると、「何しに来たの~?」といつも聞かれます。
「アメリカの大学院生でリサーチャーなんだけど、こうこう
こういう事に興味があってねー、フィールド・スタディで現地に
来ているんだー」という話をすると、大抵「じゃぁ、●●に××と
いう活動をしている人がいるよ。会いたい?」と、誰かが誰かを
紹介してくれます。

うーん、ありがたい。
これが、現場に来る醍醐味ですね。アメリカでは、なかなか最新の
情報がなく資料一つ作るのにも大変苦労したのですが、こちらでは
全て処理しきれないほど生の情報が入ってきます。お腹を壊している
場合ではありません。(鉄壁の胃袋と思われたのですが、こちらでは
よく胃腸の調子を悪くし、ハラを壊します…涙。)

P1040025.jpg
若干肉が落ちたかも?な近影。まぁ、多分すぐもとに戻ります。

たくさん調べて、分かりやすい英語で書いて書いて、情報を発信して
いくのが、良くしてくださる皆さんへの私の恩返しの第一段階であり、
大学院生としての仕事だと思っています。早く、プロフェッショナル・
エディターを雇わなければならないのですが、背景を理解してくれて、
かつアカデミック&ロジカルな英文を書ける人をネパールではまだ
見つけられていません。その点では非英語圏は難しいところです。

そんなこんなで、ポカラの友人宅(ギミレ家)にお邪魔した時も、
参加型開発センター(Participatory Development Center : PDC)
の活動をしているサロージという人を紹介してもらい、話を聞いた
上で彼らの活動に参加させてもらいました。

PDCは、しっかりしたHPさえない小さな組織で(つくっても
ネパールでは誰も見ないしね……)、先日紹介したヘイファー・
インターナショナルの小規模ヤギバージョン、女性グループ向け
といった活動をしています。

PDCのサポート対象は女性グループのみです。
季節外の野菜作りの指導など、サポートは様々ですが、私が
訪問したところでは、ヤギの貸与が行われていました。

約20名のグループの女性に、以下の条件でメスヤギ5頭、
オスヤギ1頭の計6頭を貸し出します。

1.ヤギを増やして、グループの仲間で分けること
2.誰かのヤギが病気になったら、誰かがまたヤギを分けること
3.PDC主催の定期的なミーティングに出席すること
4.5年後に、貸与した同数のヤギをPDCに返すこと

「何故、ヤギなのか?」と思われるかもしれませんので、
ネパールの文化や食に関する背景を書いておきます。

まず、ヤギは人口の9割がヒンドゥー教というヒンドゥー教国
ネパールにおいて、非常に重要な役割をもった動物です。
お祭り、祭祀の際には必ずヤギが神様に捧げられるため、
ヤギはコンスタントに需要があります。特に、ダサインと
いう秋の祭りの時期には、ヤギが一気に足りなくなります。

goat_1481907c.jpg
生贄用のヤギを選ぶネパール男性。テレグラフ誌より拝借。

※この「ヤギを捧げる習慣」に関するネパール人の行動には、外国人からすると、ツッコミどころが多いです。例えば、ロイヤルネパールという、遅れる・キャンセルするという点で非常に悪名高いネパールの飛行機会社は、飛行機の不調をどうしてもなおせなくて、ヤギを屠ってなおるよう神様にお祈りしたとか。「技術の粋」の航空機相手にそれです。結局、ヤギ6頭まで捧げたものの、なおらなかったそうです。(そりゃそうだ)

また、例えば、ネパールの首相になった人が次の日にしたことは、仕事を休んでヤギを殺して神様に捧げて感謝したのでした、とか。いやいやいやー、解決すべき課題が山積みのネパール、他にすることあるやろー!!っとつっこんでしまいます。


ヤギは、神様への捧げモノとして非常に重要なポジションを得て
いる反面、とても高級な肉で、貧しい家庭では1年に数回お祭りの
時に食べられるかどうか、とのことです。一般家庭だと肉は月に
2~3回程度だそうです。

牛はヒンドゥー教の教えで食べません。(でも何故か水牛は食べて
OK。私からは同じに見えるんだけどなー…)
豚は飼いやすそうですが、豚肉はネパール人には殆ど食されません。
鶏肉は食べられますが、一部の司祭カースト(バフン)は伝統的に
鶏肉は食べず、ヤギ肉だけを食べます。


※ちなみに、動物を屠殺・解体するのも、旧来的には世襲制で決まっています。親が肉屋であれば、その子も肉屋。不浄カーストにあたり(ここも様々規定があり、不浄だけれど可触で、触っても水で清める必要がない、とか色々あるらしい。なんだかなー…)


また、繁殖のしやすさや粗食に耐えるといったヤギの性質も、ヤギ
飼育の後押しとなります。ヤギは半年で生殖可能となり、一度に
1頭~4頭生みます。1年に2回の妊娠が可能で、順調に増えれば
皆で分け合い、残りを売ることができます。ネパールでの平均的な
月収が3000~5000ルピー(※)として、ヤギは5000ルピー~
9000ルピーで売れます。

※3500円~5500円くらい(円高で、今は1円=1.3ルピー位)。日本で言えば15万円~50万円くらいで売れるくらいのインパクトがあります。

以上の、需要がある、飼育しやすい、高く売れるという3つの
利点から、PDCはヤギの貸与を行っています。

今回は最初のヤギ貸与からすでに5年がたっている女性グループ
でした。地すべりにより、移住を余儀なくされたグルン族の村だ
そうです。

集会所に入ると、いきなり祝福のティカ(頭につける赤い印)を
受け、やたらと歓迎されました。申し訳ないけれど、NGOの活動に
関しては「歓迎されすぎたら疑え」「一番歓迎してくれる村長や
役人の金回りを調べろ」というのは、刑事ドラマにおける「第一
発見者を疑え」と同じくらい鉄則です。

心の片隅に生まれた猜疑心を笑顔で隠しつつ、ミーティング開始。
そのグループは結成して長いので、すでに皆が4~5頭のヤギを
所有しており、今度は余剰のお金でお寺を建てたい、、、といった
事を話していました。実際には、夫のDVだったり、ヤギの病気
だったり、そんな内容の話し合いも行われるそうです。

P1040187.jpg
司会を始めるサロージ氏。非常によく響く、ええ声。彼はこの種のグループを8つ担当しているそう。この活動からは、お金はもらっていないそうだ。(初期は、カナダのスポンサー団体からトレーニング費用をもらっていた)

なるべくすみっこのほうに目立たないように座ったつもりでしたが、
来る女性来る女性、新参の日本人に皆が興味津々。「あんた誰だー」
という話になってしまい、あんまりミーティングはすすんでいない
ようでした。。。ひたすら恐縮する私。

P1040190.jpg
集会所に次々とあらわれる女性達。

女性たちの家々も何件も訪ねさせてもらいましたが、持っている
ヤギの数や暮らしぶりには大きな差はなく、くったくなく話しかけて
くる女性達の表情からは、PDCの活動への彼女達の好意的な評価と、
充実した生活ぶりが伺えました。これほど全ての家にヤギがいるのを
見たのは初めてかもしれません。分配は上手くいっているようでした。

もっと真実を見ようとするならば、ミーティングで一番発言が少な
かった人や、奥のほうに引っ込んでいる人にこっそり話しかけて
色々と聞いてみるのがよいのですが、私のネパール語はそこまでの
レベルではなく、それは口惜しいところです。ネパール語が上達
したら、またふらりと寄ってみたいと思います。

実際にその場に行かせてもらえるのは、本当にありがたいことです。
ミーティングでは誰がどれくらい発言しているのか、実際にどの
ようにヤギを育てているのか、いくらくらいで売っているのか、
ヤギの収入を何につかっているのか、どんな家に住んでどのように
子供達を育てているのか、トイレや水道の状態(借りて調べる)等、
様々なことが肌で感じる実感と共にわかってきます。

環境への配慮(草を食べつくす)、どうしても同じ民族間だけでの
助け合いになりがちでは?という点など、もっと知りたいところも
ありましたが、共同体によるヤギの飼育というのが収入を得る上で
非常に有効であるというのがとてもよくわかりました。

案内してくれたサロージ氏に感謝です。
P1040191.jpg
サロージ、女性グループの現在のリーダーと。

*Comment

ヤギ肉大好き 

ヤギ肉はどんな料理があるんでしょうか。
私は鍋が大好き。
あれほどうまい料理はなかったと今でも思います。
  • posted by たかはし 
  • URL 
  • 2011.05/20 12:15分 
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